みなみ野眼科の医療コラム「新規導入 3次元光干渉断層計の威力!(その1):緑内障」追加しました。

みなみ野眼科の医療コラム「新規導入 3次元光干渉断層計(OCT)の威力!(その1):緑内障」追加しました。

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新規導入 3次元光干渉断層計(OCT)の威力!(その1):緑内障

従来の眼底検査や眼底写真では、緑内障等によって網膜内層にある神経線維層等が薄くなっている範囲(視野欠損の可能性のある箇所)の判別は困難であり、視野検査に頼らざるを得ませんでした。OCTでは網膜の一部である神経線維層付近のみの厚みが測定でき、緑内障による障害範囲が明確に表示されます。

眼の水平断面図

クリックで拡大

fig1and2

正常眼ではその厚みがしっかりと保持され「緑」で表示されています。

一方、緑内障眼では視神経から網膜中心部に向かう神経線維層等が正常眼の厚みと比し薄くなり著名な「赤」で表示されております(正常眼データーベース)。

(注)結果の色が赤であれば必ず「緑内障」という訳ではありません。詳しくは受診時にご質問ください。

OCTでは、他にも様々な形で結果を解析できますが、みなみ野眼科クリニックでは患者様により判り易い解析結果を最短時間でプリントアウト出来る様に設定しております。受診された方には必要と判断した場合は他の解析結果も提示しております。
fig3

次回は黄班部疾患の解析結果を掲載予定です。

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みなみ野眼科の医療コラム「今年の花粉症は眼の症状が強い傾向にあるようです!」追加しました。

みなみ野眼科の医療コラム「今年の花粉症は眼の症状が強い傾向にあるようです!」追加しました。

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みなみ野眼科の医療コラム「勉強会と祝賀会」追加しました

みなみ野眼科の医療コラム「勉強会と祝賀会」追加しました

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勉強会と祝賀会

2月24日(日)午前は有楽町「よみうりホール」で行なわれた日本眼科学会認定事業である第65回生涯教育講座に参加し神経眼科のトピックスを学んできました。

また、午後は東京大丸13階のXEX TOKYOというお店で、恩師であられる北里大学眼科名誉教授、石川哲先生の傘寿及び宮田幹夫前眼科教授の喜寿の祝賀会に参加してきました。北里大学病院眼科は勿論、久しぶりに全国から集まった医局の懐かしいメンバーとの再会もありました。先輩も後輩もそれぞれに貫録が付き、各地で活躍しているようです!。

傘寿、喜寿をお迎えになられた両先生は年齢を感じさせぬ程バイタリティーにあふれ、今も現役で神経眼科の最先端におられる様で、改めて頭の下がる気持ちになりました。

午前の生涯教育講座もそうですが、午後の祝賀会は懐かしくもありながらも勉強になり、本当に有意義な1日となりました。本日得た知識も今後、臨床に生かしていきたいと思っております。

中々お会いできない各先生との記念写真を撮って参りましたので、一部を掲載させて頂きます。

今回はややブログ的内容となってしまいましたが、医学的な情報は次回という事でご了解くださいませ。

石川哲北里大学眼科名誉教授と

石川哲北里大学眼科名誉教授と
(おい!藤田、ネクタイ曲がってるぞ)

左)宮田幹夫前教授  右)向野和雄前教授

左)宮田幹夫前教授  右)向野和雄前教授

御茶ノ水井上眼科名誉院長若倉雅登先生と

御茶ノ水井上眼科名誉院長若倉雅登先生と

北里大学病院眼科  現、黄班部疾患外来責任者:市邉義章先生と(年齢差無し?)

北里大学病院眼科 現、黄班部疾患外来責任者:
市邉義章先生と(年齢差無し?)

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眼疾患と症状 第3回:「黒いモノが飛んで見える。眼の端が光る」を追加しました

眼疾患と症状 第3回:「黒いモノが飛んで見える。眼の端が光る」を追加しました。

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第3回:「黒いモノが飛んで見える。眼の端が光る」

外来に「〇〇頃から片目に黒いモノが飛んで見える」との訴えで受診される患者様がおられます。他にも類似した訴えとして「虫もいないのに虫の様なものが動いて見える」「赤黒いモノが突然流れて見えたが、その後は消えた」等々の多彩な症状として訴えて御来院される方がおられます。人それぞれ感じ方は違うのでしょうが、その様な訴えを聞いた時に眼科医は「飛蚊症」であると考えます。「飛蚊症」とは病名ではありません。あくまでも症状名です。端が光って見える事も症状名で「光視症」と呼びます。

 

原因の殆どは眼球内の加齢性変化・近視化等による「生理的変化」によるもので「病的」ではない場合が多いのですが、中には網膜裂孔(網膜のキズ)・網膜剥離・硝子体出血・眼の炎症性疾患(虹彩炎・網膜血管炎)等の重症な疾患が隠れている事もあります。また「生理的変化」であっても、その変化が引鉄となって病気を引き起こす場合もあります。

 

今回は網膜裂孔・網膜剥離について説明させて頂こうと思います。

 

下記に網膜剥離の発症様式は図示させて頂きます。模式図に沿ってお読み頂ければ、より判り易いと思います。

網膜剥離発症の模式図

飛蚊症とは硝子体(しょうしたい=図の薄水色の部分)と呼ばれる眼内の殆どを占める透明な膜に包まれたゲル状の物質の容積が減る事により、眼球内で動くようになります。その結果、生まれ持った生理的な硝子体の濁りを認識する為に感じる症状です。硝子体が減る原因としては加齢や近視化、外傷等が挙げられます。人間は動かないモノは認識しにくいのですが、動くものは認識が出来るようになります。

飛蚊症の症状で来院されました患者様には散瞳剤と呼ばれる、4~5時間眩しくなる薬を点眼した上で、網膜の隅々まで、病的所見(網膜裂孔・出血)等が無いか詳細に観察いたします。病的所見が無ければ「生理的飛蚊症である」事を患者様にお伝えいたします。

然しながら飛蚊症を自覚されておられる方は随時、眼球内で硝子体が動いておりますので、外的刺激(眼を強くこする・サッカーボールがぶつかった・風邪をひいて咳やくしゃみ)等で眼球に振動があった場合には硝子体を包み込んでいる硝子体膜が、網膜の薄くなっている弱い部分から急激に外れようとする際に、網膜に無理やり引っ張り(牽引)をかけて網膜裂孔(キズ)を形成してしまう場合があります。人間は絶えず動いているので(寝ている間にも眼球は動いています:REM睡眠)、硝子体膜も絶えず網膜に引っ張りをかけている事になります。どんなに強い衝撃を眼に受けても網膜剥離にならない方もいれば、「歩いているだけ」「咳やクシャミをしただけ」でも網膜剥離を起こしてしまう方もいらっしゃいます。

外来で検査の結果「網膜裂孔」又は「網膜剥離」ですと患者様にお伝えすると「私は目をぶつけてないし、その病気はボクサーの方がなる病気じゃないのですか?」との質問をよく頂きますが、誰でもいつでも発症してしまう可能性があるのが網膜裂孔・網膜剥離です。

網膜には痛みを感じる細胞は無いので、網膜に傷がついても痛くも痒くもありません。

その代わり、網膜には感覚細胞が多い為、上述致しました様に硝子体膜が網膜に無理な引っ張り(牽引)をかけますと、その刺激症状で「端が光る」といった症状を引き起こします。この症状を「光視症」と呼びます。光視症があるからと言って、必ずしも網膜裂孔を発症している訳ではないのですが、「危険信号」である事は間違いないと思います。

また症状に変化は無くても「無症状裂孔」と呼ばれる網膜裂孔を形成している場合もあります。 眼科受診の結果、担当医から「生理的なもの」又は「加齢によるものですので大丈夫ですよ」と断言されても、飛蚊症のある方は定期的に眼科受診し、眼底検査をお奨めいたします。早期発見する事により入院・手術をせずに外来で簡単に網膜光凝固術と呼ばれる眼科レーザーを施行する事により、かなりの確率で網膜剥離を防ぐ事が出来ます。

下記に網膜裂孔・網膜剥離の危険因子(リスク)、特に網膜裂孔・網膜剥離を発症していると思われる危険な訴えの例を記載させて頂きます。その前に・・・

★「網膜剥離は決して対岸の火事ではない!」事を認識して頂ければ幸いです!★

 

◆網膜剥離の危険因子(年齢は12歳位~80歳台まで何歳でも可能性はあります)

①   外傷歴のある方。 ②近視の強い方(網膜が薄い)。 ③網膜剥離の家族歴のある方。

④アトピー性皮膚炎のある方:アトピー性皮膚炎の眼合併症としては白内障に続き有名。

⑤ スポーツをされている方(特にボクシングなどの格闘技は勿論、サッカー、水泳の高飛び込み等)  ⑥片眼の網膜剥離を発症した方の健眼。

 

◆網膜剥離を特に強く疑う危険な訴え

①「数年前から飛蚊症を自覚はあったが何月何日より急激に右眼の飛蚊症が増えた。」

※飛蚊症の増えた日付・どちらの眼か等を明確に言える方は危険です!

②   「ある日、右眼の外側が光ったと思ったら急に飛蚊症が出てきた」

※網膜の薄い所(弱い所)に硝子体膜の牽引(無理な引張り)がかかり=光視症、網膜に傷がついた可能性が高いと考え診察致します。

③   「朝起きたら赤黒いモノが流れて見えたが、その後は何ともない。」

※網膜裂孔(キズ)が網膜血管を巻き込むと硝子体中に出血がおきます(硝子体出血)。

「赤黒いモノ=血液」と考えます。

血液は硝子体より重い為、起床後に活動すると血液は下に沈殿するので、一時的に症状は無くなります。硝子体出血を伴う網膜剥離裂孔等の可能性が高いと考えます。

 

★ご注意★:網膜裂孔・網膜剥離は眼科医受診後に結果「生理的飛蚊症」と言われても、数日後に裂孔を発症する可能性もありますので注意が必要です。更に飛蚊症・光視症等、全く無症状であっても既に網膜剥離を起こしている方もいらっしゃいます。

また「自分は人間ドックで眼底写真を撮って異常を指摘されていないので大丈夫」とお思いの方もいらっしゃると思いますが、眼底写真では「視神経から黄班部周辺まで=眼球網膜の正面付近」しか撮影出来ないので、緑内障・高血圧動脈硬化性変化・黄班変性症等の診断には役立ちますが、網膜の周辺部(眼球の前方)に発症する可能性の高い網膜剥離・網膜裂孔の有無は余程でなければ確認できません。前述の危険因子のある方は是非一度眼科受診の上、散瞳剤点眼の上で網膜周辺部まで含めた網膜全周の眼底検査をお奨めいたします。

 

少々、怖い話をしてしまいましたが、私自身も飛蚊症があり近視も強い方です。クシャミや咳、子供の手が眼に当たって光視症を自覚する事もあります。この様な事を書いている私自身が明日にでも網膜剥離になる可能性はあります(^_^;)。

あまり心配しすぎましても「心の健康」に良くありません。網膜剥離は早期に発見し、適切な処置をする事により、決して「失明」に直結する病気ではありません!。

ご自宅で心配しているよりは眼科を受診し、何度でも眼底検査を受けましょう!「この前、調べたばかりですから大丈夫ですよ!」等とは決して申しません。お気軽に御受診・ご質問ください。

文責:院長 藤田哲

 

網膜剥離に関しての詳細LINK先はコチラ

 

santencheck

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花粉症情報に関してドクター藤田の医療コラムに掲載させて頂きました

花粉の飛散時期が迫って参りました。最新の花粉症情報に関してドクター藤田の医療コラムに掲載させて頂きましたので皆様の花粉症対策にお役立て下さい。

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花粉の飛散が近づいてまいりました!

花粉の飛散時期が迫って参りました。今年は例年より「多い」との予想です!。「花粉症の方」、もしくは「既に花粉症のような症状のある方」は早目に御受診の上、ご相談頂き、点眼や内服の使用開始の検討をされます事をお奨めいたします。
みなみ野眼科クリニックでは花粉症に対する点眼薬は勿論、内服処方にも対応しております。患者様のニーズに合った内服処方にも対応させて頂きますので受診時にご相談下さい。
また大変判り易く花粉情報を掲載いたしました「花粉なう」のリンクを掲載させて頂きますので興味のある方は下記バナーをクリックされた上、是非ご覧下さいませ。「昨年まで花粉症ではなかった方も突然発症する可能性がある」・・・それが花粉症を含めたアレルギー性疾患の特徴です!。
★みなみ野眼科クリニックの最近の傾向では16時~17時半頃までは比較的すいております。お時間にご都合のつかれます方は、この時間帯の御受診をお奨めいたします。あくまで最近の傾向でありますので、この時間帯にも混雑がありました際には御容赦下さいます様お願い申し上げます。

花粉ナウバー

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第2回:「突然の片目の痛み・異物感」

※「眼の中の異物かな?」と思ったら(気を付けて頂きたい事)

①    目をこすらない!。水道水などで洗わないで速やかな眼科受診を。

異物として多いもの:スクラブ・植物系の小さな実・鉄粉・まつ毛・砂ぼこり・洋服の繊維等

②    数日前であっても植物等で眼をこすった事は無いか?(植物眼外傷は要注意!)。

③    単純ヘルペスや帯状疱疹は眼にも症状が出る事がある!。

④    コンタクトレンズ装着はしない!。

⑤    はやり目の初期の可能性も(眼科医の手洗いの意味を御理解下さい)。

※考えられる疾患

1) 結膜異物:瞼の裏も含む  2)黒目(以下:角膜)異物  3)逆さまつ毛(抜けまつ毛?)

4)角膜炎・角膜潰瘍  5)紫外線性角膜炎(雪目)  6)ヘルペス角膜炎   7)流行性角結膜炎初期?!

※ある日、何も目に入った覚えも無いのに突然の眼の痛み(眼の異物感)で来院される患者様がおられます。やや長くなりますが私の経験談を記載させて頂きます。

1) 結膜異物:瞼の裏も含む

何も異物を入れた覚えは無くても眼に入っている異物の種類としては「スクラブ(洗顔用石けんの中にはいっているブツブツしたもの)」「植物の小さな実や破片」「砂ぼこり」等です。風の強い日の外出時、運動会参加時、庭の植物のお手入れをしている際等に気付かないうちに眼の中に入り、上まぶたの裏に付着し、瞬きをする度に、どんどん角膜に傷がつく事によって突然に異物感が出てきます。瞼の裏に異物が付着した際には、まず御自分では取れません!。眼に異物感があるからと言って、あわてて眼をこすったり、水で洗ったりせずに速やかに眼科受診される事をお奨めいたします。水道水でも角膜は更に荒れてしまいます。但し化学薬品が入った場合は別です。

2) 角膜異物

「仕事中に眼に鉄粉が入った」と言って御来院される方は、角膜異物である事が殆どです。我慢強い方が多く「いつかは取れるだろう」と思っておられ、数日たってから受診される方が多いのですが、角膜に鉄粉・鉄片が刺さっていると、早期であれば異物を取るだけで済みますが、日が経っていると鉄粉から錆が広がってしまい、錆の広がった部分も削り取らなければならなくなってしまいますので、鉄片が眼に入った場合には即日眼科受診をお奨めいたします。

3)逆さまつ毛(抜けまつ毛?)

また御自分でいくら探しても見つからない抜けたまつ毛が角膜に当たっている事もよくあります。「何で太い睫毛なのに見つからないのか?」という疑問があると思いますが、まつ毛の生え際の後ろに穴(マイボーム腺開口部)が50個ほどあるのです!。この穴に抜けたまつ毛が入ってしまい、まつ毛の先っぽの少しだけが「こんにちは」と顔を出して角膜に当たっている事が多いので見つからないのです。

4)角膜炎・角膜潰瘍

「角膜炎」や「角膜潰瘍」は通常、眼の充血やメヤニ、涙等を伴いますが、何故突然の異物感が出るのか・・・?。角膜に少しの傷があっても無症状の事が多く、ここに細菌やウイルス等が付着して増殖し、突然に症状が強くなる事があります。コンタクトレンズ装用者の方や、眼をこする癖のある方(アトピー性皮膚炎の方)、数日前に庭のお手入れ時に葉っぱの先で眼をこすってしまった方等は要注意です。植物の葉には「緑膿菌」「肺炎球菌」等が多く、昔は「突き目」と呼ばれ、抗生物質の点眼が充分に無かった頃には、手遅れになると角膜が白く混濁し失明の原因にもなっておりました。植物系は眼にとって怖い存在と考えて下さい。

5)紫外線性角膜炎(雪目)

夏はプールや海、冬はスキーや登山等で強い紫外線を長時間浴びた後に、翌日になってから突然症状が強くなる紫外線性角膜炎(眼のヤケド)という病気もあります。角膜の浅い表面が全体的に(点状に)荒れているのですが、普通の皮膚のヤケドと同じで当初は痛みが少なくても放置しておくと皮膚に水泡が出て来て、後になって痛みが強くなって来るのと同じ状態ですので、紫外線防御も大事になります。

6)ヘルペス角膜炎

その他、角膜炎を起こす原因ウイルスで有名なものには「ヘルペス」があります。「ヘルペス性の角膜炎ですね」と診断名を口にしますと患者様から「えっ?、ヘルペスって眼にもでるの?」との質問や疑問を耳にする事が多々あります。角膜には三叉神経という痛みを感じる神経(知覚神経)があります。ヘルペスは知覚神経のある所には、どこにでも発症する可能性がありますので注意が必要です。特に顔面に単純ヘルペスや帯状疱疹を発症した後や、その既往のある方はより注意が必要です。「眼の周りのまぶた」より「鼻の付け根」に単純ヘルペスや帯状疱疹による発疹が出た場合の方が角膜に病変を起こす可能性が高いので、意外かもしれませんが更に注意が必要となります。

7)流行性角結膜炎初期?!

最後に「流行り目の初期」も考えなくてはなりません。ホームページを読んでおられる方の殆どは「そんなバカな!」と思われておられる方も多いと思います。はやり目(流行性角結膜炎)といえば通常は「片目の強い充血・メヤニ・異物感・マブタの腫れ」が主症状と思われがちですが、ほんの些細な異物感から発症する事もあります。流石に充血・メヤニ・腫れ等が無ければ異物を一番に疑って診察させて頂きます。然し、「異物はどこを探しても無い」「角膜に傷も無い」「しかも今日の朝から突然」といった場合、下の瞼をよ~く診ると赤いブツブツ(濾胞と呼ばれますが)は1~2個あるか無いか程度・・・。「まさか!」と思いながらも「所見的には流行り目の初期の疑いもありますので注意をして下さい」と病気について(当方も半信半疑で)説明させて頂きますと、その時点で患者様は「まさか~?」とお疑いのお顔をされてお帰りになられますが、翌日の電話再診で「言われた通り、目薬を使っても痛みも強くなってメヤニも出てきた。もう片目も充血しメヤニも出てきた。何でわかったの?」とのご質問を頂戴いたします。普通に考えれば「はやり目:流行性角結膜炎」とは急性濾胞性結膜炎(充血・メヤニ・異物感・下まぶたの赤いブツブツが全体に沢山出来る状態)という形で発症いたしますが、この様に些細な異物感から発症する様な事は稀ですが、開業以来にも数件ありました。「はやり目」は大変感染力の強いアデノウイルス感染が原因であり「院内感染」が問題となっている病気です。この様な事があった時には「本当に日々手洗いを励行していてよかった」と思います。この疾患の問題点、怖い点は「潜伏期(1~2週間):感染はしているが発症はしていない期間」にも涙を介して感染するという点です。院内感染の原因は「眼科医の手指消毒不足」「同疾患の患者様の接触部分の消毒不足」等と言われております。この為、当院では感染性疾患でない方を診察した場合にも一人一人医師をはじめ職員にも手指は勿論、使用したメガネ枠等の消毒の励行徹底を指示しています。受診された経験のある方は既にお分かりと思いますが、私も一人一人診察終了後に即効性アルコール噴霧で手洗いをしています。

小さなお子様の患者様が帰り際に「先生は僕をみたあと、手を消毒してたけど、僕って汚いの?」と質問されていたのを耳にして、心の中で「ごめんね」と謝っておりました。潜伏期にも感染源になる可能性がある疾患(流行性角結膜炎)がある為と、お子様をはじめ、患者様各位様が御理解頂ければ幸いと思います。

 

この様な感じでエピソードを含めまして鋭意、更新して参りますので是非「眼疾患と症状:こんな症状はありませんか」も定期的にご覧頂ければ幸いです。(更新日1月27日)

 

santencheck

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